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LABORATORY / PARAPRAXIS
SUBJECT #0073 · ACTIVE
ATSUKI TAKETOMO / LABORATORY
TRACK 03 OF 11
REC. NO. / AT–2026–03
REL. / 2026.05.13
Case 03 — 2026.05.13

フロイトの失錯

A Freudian Slip
Epigraph

言い違いや物忘れといった「うっかり」は、
偶発的なものではない。
無意識に考えていることが、表出しているのである。

— S. Freud, 精神分析入門 (1916)
LAT. 35.6762°N · LON. 139.6503°E
CASE — 03 · INDEX v.1

Artwork

ARTWORK — AT003 1000 × 1000

A Freudian Slip

Catalog
Case No. 03 / Track 03
Release
2026.05.13
Origin
1st Full Album『29歳』
Duration
3:53
Recorded
2026 / ATSUKI TAKETOMO

Verbal Personality Inventory

PROTOCOL: VPI-05
SUBJECT / 被験体
DATE:

5つの質問に、あなたの直感で答えてください。じっくり考え込む必要はありません。最初に浮かんだ答えを選ぶこと——それがあなたの「本音」に最も近い選択です。診断結果として、あなたに響く歌詞の一節が示されます。 ※ 回答内容は本端末から外部へ送信されません。

PROTOCOL / VPI-05
ACTIVE
01 / 05
Question / 質問
— Subject Report
結果レポート
Axis —
Resonant Phrase / 響く一節

Lyrics

FILE / 03.TXT · LYRICS
ATSUKI TAKETOMO

A Freudian Slip

フロイトの失錯
波風立てずに媚びへつらい コピペみたいに愛想撒いて 後先知らずに我がまま気まま 騒ぐ奴が掻っ攫って I hate you、嘘。 大丈夫そう? 窓口に立ってご意見を賜り I hurt you、嘘。 大丈夫そう? 最近、疲れて来てんだ Ah... 口から出まかせ 嘘すら嘘塗り重ねては真実(ほんと)だって テレビを点ければ 言わされるか 言わずに消えたニュースキャスター I hate you、嘘。 大丈夫そう? リベラル側ってラベリングされても I hurt you、嘘。 大丈夫そう? 為政者はいたって詭弁だ 隠したはずの本音だって ポケットからふいにこぼれては 武器になって争ってる世界で 失くしたものはいつだって 探したって見つからないのに 決まって忘れた頃に 致し方ないね Ah... I hate you、嘘。 大丈夫そう? "That's a Freudian slip!" I hurt you、嘘。 大丈夫そう? "That's a Freudian slip!" 雨は降りしきり そして、ひとりきり。

Credits

FILE / 03.CR · PERSONNEL
TRACK NO. 03

A Freudian Slip

フロイトの失錯
Lyrics, Music & Arrangement : Atsuki Taketomo Vocal, Chorus, Beat, Synthesizer, Synth Bass, Programming : Atsuki Taketomo Recorded by Atsuki Taketomo Mixed & Mastered by Atsuki Taketomo

Liner Notes

FILE / 03.LN · MEMORANDUM
BY ATSUKI TAKETOMO

A Memorandum on the Case

症例に関する覚書
 現在制作中のアルバム『29歳』は、10代の頃の弾き語り音源を聴き直したことがきっかけで生まれた。29歳になった今の自分が当時の楽曲をプロデュースしたら、というコンセプトが軸にある。  しかし制作を進めるうちに、10代の自分に対してのライバル意識のようなものが芽生えてきた。今の自分だって、今の自分にしか書けない歌を作れる。失われた素朴さや瑞々しさの代わりに、積み重ねてきた人生の経験値や鍛錬してきたテクニックがある。そんな自分の「今」もしっかり記録しておきたくなった。  では、今の自分が描きたいテーマとは何か。そう問いかけたとき、フロイトの『精神分析入門』第一部「錯誤行為」が頭をよぎった。言い違いや物忘れといった「うっかり」は偶発的なものではなく、無意識に本人が考えていることが表出してしまっているのだ——少し突拍子のなさを感じる思想ではあるが、どこか腑に落ちる部分もあり、これを題材にできないかと考えた。  子どもの頃、「戦争」はどこか遠い国や過去の時代の話だと思っていた。これだけ発達した文明や成熟した社会において、そのような悲劇はそうそう起こらないものだと、現状の平和は永続的なものだと信じてやまなかった。もちろん当時の無知ゆえの誤解であった部分もあるが、近年の社会情勢を見るに、当時以上にその足音が自分のすぐ近くまで来ていることをリアルに感じる。  今の自分が社会に向けて切実に発信するべきメッセージの最初が「反戦」であったという事実そのものには嫌気がさすのだが、6年前のアルバム『無口な人』でも曲にしたように、無口であることもまた一つの思想の表明である。表現者として後から後悔しないためにも、作品の中ではっきりとこのメッセージを掲げておく必要があると考えた。  錯誤行為という身近な題材をきっかけに、世界全体の視点まで広がっていく——そんな楽曲構成となった。Creedence Clearwater Revivalの名曲『Have You Ever Seen the Rain?』を意識しつつ、楽曲の最後には雨のモチーフを登場させている。